りんご豆知識

日本のりんごの歴史

りんごは、漢字で「林檎」と書きます。中国で「檎」という字は鳥という意味があり、その実の甘さにひかれて鳥が林に集まってくることから「林檎」と書くようになったと言われています。

奈良時代、中国から遣隋使が持ち帰ったと言われる和リンゴは、かなり小粒で、主に鑑賞用でした。その後、平安時代の書物『和名類聚抄』に加良奈志(和リンゴ)を渡来植物として紹介されています。

現代のりんごは、明治政府によってアメリカやフランスから導入され気候的に栽培に適した北海道・東北地方・長野などで定着し、そのまま、現在のリンゴの特産地となりました。当時導入された「国光」や「紅玉」は「和りんご」よりも大きく「西洋りんご」と呼ばれていました。

明治以来800余種の外国品種が導入されていますが、日本のりんご農家さんの努力によって、日本の風土や日本人の嗜好に合う甘みや果汁たっぷりのりんごに改良され、数多くの日本独自の品種を育てています。

美味しいりんごの見分け方

美味しいりんごの見分け方は品種によっても異なります。ここではその中でも多くの品種に当てはまる特徴をお伝えします。

りんごは果実がふっくらとしていて、果皮に張りがあるもの、重量感のあるものを選ぶと果汁が豊富です。同じ大きさなら重たい方がたくさん水分を含んでいるということです。サイズは大きすぎるものよりも、中玉くらいのほうが食味がよいといわれています。

色づきは部分だけで見るのではなく全体が赤いものを選びましょう。特にりんごのお尻まで赤く色づいているかどうかもポイントです。緑色に見えるときも、より黄色みがかった緑色を選びましょう。また、おしりの形が、いびつでとんがり気味の場合は、糖度も低く完熟してないことも。

軸はしっかりと太くて、ピンとしっかりまっすぐなものが新鮮です。また、りんごを上から見た時に中心部分に軸があるものがおすすめです。

りんごにまつわる世界のことわざ

はるか昔から人と結びつきが深いりんごは、世界中のことわざにも登場しています。もっとも有名な「りんご一個で医者いらず」は、聴いたことあるかもしれません。いくつかりんごにまつわることわざを紹介します。

「赤いりんごと敵の友情を信じるな 」(パキスタン)
「綺麗なリンゴ、中に虫」(エストニア)
「赤いリンゴは虫食いリンゴ」 (ブルガリア)

真赤なリンゴでも中味は腐ってるか虫に食われているかもしれない。 つまり、外観だけで人や物事を判断しないようにしましょう、ということ。 「綺麗な薔薇には棘がある」と同じような意味。

「赤きりんごに投石する者、あとを絶たず」(トルコ)

赤いから落とすために投石されるのであって、周囲と同じように青ければ石は投げられない。つまり「才能や手腕がある優れた人はとかく妬まれやすい」ということ。「出る杭は打たれる」と同意語。

「りんごは木から遠くへは落ちず」(フィンランド)
「りんごの実はりんごの木から遠くへは転がらない」(リトアニア)
「りんごの実はりんごの木から遠くへは落ちない」(ラトヴィア・チェコ・スロバキア)
親より飛びぬけた上出来の子供はいない。親によく似て血は争えない、ということ「蛙の子は蛙」と同意語。

<参考文献>
「世界ことわざ大事典」柴田武、谷川俊太郎、矢川澄子編、大修館書店(1997)
「世界の故事・名言・ことわざ総解説」三浦一郎他著、自由国民社(1996)

りんご表面はどうしてつやつや、テカテカしているの?

りんごを皮ごと食べるほうが健康に良いと知っても、りんごを触った時に感じるあの表面のべたつきが、農薬?ツヤ良く見せるためのワックスかも?と気になる方もいるでしょう。
でもご安心ください。実は、りんごが自らが実を乾燥から守り、水分を外に逃がさないようにコーティングしている天然の膜をつくっているのです。

もちろん、口にしても人体に影響はありません!むしろ、表面につやつや、てかてかしていたら「りんごからの食べごろのサイン」と思ってください。

どうしても気になる方は、表面を「流水」で30秒程度洗ってください。ふきんやペーパータオルでふきとりましょう。

りんご1個の重さ

りんご1個の重さは、だいたい中サイズでおよそ250グラム前後です。ただし、りんごは農家さんの努力と自然の恵みによるもののため工業製品のように全て同じ重さにはならず、200gのりんごも300gのりんごも当然あります。自分の食べ方に合った大きさを選んでみてくださいね。

Q りんご3キロって何個入り?

A はっきり言うのが難しく、およそ7個〜16個と品種や農家さんによって幅があります。自然のものなので「◯個入れてほしい!」がなかなか難しく、重さが目安になってしまいます。 5キロ、10キロだとより幅が大きくなってきますので、個数で選びたい人は個数を書いている商品を選びましょう。